Tonojazz─ ─
2015ガーナ渡航報告1
まず今回の滞在行程。
7/17~/28 クマシ
7/29~8/1 ケープコースト
8/2~29 アクラ
前半のメインはKNUST(クマシ理工大学)でのプリゼンと学内でのジャズコンサートでした。

理系の学校なので音楽学科がないため、楽器や機材を用意するのに一苦労でした。それでも、なんとか方々から調達できて
セッティングまでこぎつけました。
学内唯一のバンド練習ができる部屋(設備は30年位前のジャズ研のサークル部屋のような。。0)

クマシは割と大きな街であるにもかかわらず、木琴が普及しておらず、唯一所有していたコニモ氏にお借りしました。
コニモ氏はガーナでは知られているパームワイン音楽のゴッドファーザーとも言われる、レジェンドです。

こちらでは毎日停電があるので、プロジェクターとキーボードを使う以上どうしても免れたい状況でした。
なので、午前中に電気があるうちに始めようという判断で結局最後までセーフ。なんとか切り抜けます。
プリゼンの内容は
ABSTRACT
UNITY IN DIVERSITY: MUSIC OF THE WORLD’S PEOPLES
Hitomi Tono’ka
As a result of my teaching, research, and performances in Japan, Ghana, and the United States, I will discuss and demonstrate aspects of music making in traditional music cultures as well as cross-cultural styles. Topics include global rhythms of diverse peoples; parallels between African music and African American Jazz; aesthetics, styles, instruments, notation, and tonality in Japanese music; comparisons with Balinese Gamelan and European music; and the importance of world music in education.
My work in Ghana studying with master gyile artist Tijan Dorwana, over two decades as a professional jazz artist in the U.S. and Japan, and study of Balinese gamelan and Japanese Taiko drumming, have given me a perspective in which the diversity of expression can be seen as part of an underlying unity. This insight can inform traditional and contemporary performance, scholarship, and education.
I will use handouts, power point images, video clips, and live performance to show the music in its cultural and creative contexts.
多様性が一つになるー世界の人々による音楽
アフリカの伝統音楽とアフリカンアメリカンジャズ音楽の比較と考察(デモンストレーションあり)
日本の伝統音楽の紹介
その他の民族音楽との比較(バリガムランとヨーロピアンクラシック)
教育における民族音楽の重要性と効果
というような内容で、ビデオや実際の演奏も含めた1時間弱のものでした。
今回のプリゼンはドラマーのRoyal Hartigan氏の協力により実現しました。
これは8月下旬に行ったガーナ大学(レゴン)の音楽学部でのビデオです。内容はクマシと同様です。
[広告] VPS
そしてKNUSTのsumsum jazz ensemble との共演。彼らはRoyal氏が率いる若手のKNUST出身のグループ。特にピアノの彼は才能ある若手プレーヤー。

Saturday Concert Sumsum Jazz Ensemble, KNUST ( Kwame Nkrumah University of Science and Technology)
7.25.2015
プログラムはコルトレーンの曲に、Royalとわたしのオリジナル数曲でした。
クマシではキーボードで参加しました。ピアニストがいるので、ダブルキーボードという初の体験。
なかなかおもしろかったです。
曲間にアフリカのジル(木琴)や日本から持って行った篠笛も使いました!

8月2日Sumsum Jazz Ensemble with Kwame Write Poetry Night @ Piano Bar,Accra
アクラに移動して初日のライブはピアノバーというここ5年ほどオープンしているアクラでも珍しい
アコースティックピアノと機材、照明が全てそろった、ライブハウスです。店内も広く、バーカウンターとテーブルに食事も充実しており、おすすめの場所。この日からなんと、ガーナ国内に1台しか存在しない(!)貴重なビブラフォンを
ナショナルシンフォニー(国立オーケストラ)からレンタルしてもらいました。翌日参加するフェスティバルから予算がなんとか出たためほんと、ラッキーでした。

Kwame の他にもゲストで詩の朗読が何人かあって、それぞれのグルーブを作って即興していくプロセスもお互いに楽しめました。 Adinkraアディンクラとはガーナの昔から伝わるシンボルで多数の種類があり、それぞれ意味があり人々に親しまれています


間にレゲエの弾き語りも。
いい味でてました。ほんとに。

共演したKwame Write は若手のポエム(詩)朗読でガーナでは珍しい現代アートと音楽をコラボレーションさせて
活動するソーシャルヒューマニスト。今回初の共演で、ものすごく楽しかったです。(彼のオーガナイズで実現しました)ニューヨークのダウンタウンを彷彿とさせるバイブレーションとエネルギーが感じられます。このメンバーで翌日のChalet Wrote Festival にも参加しました。

Chalet Wrote Festival とは(チャレロテ)現地の言葉でビーチサンダルだそう。
場所もジェームスタウンというガーナ湾沿いにあるダウンタウンで、野外ステージからは灯台が見え、海との距離が目と鼻の先です。潮の臭いも感じられ、日本のビーチフェスみたいな感じですね。
土日がその周辺歩行者天国になって、フリマや屋台がならびます。ストリートではあちらこちらで、パフォーマンスが繰り広げられ、ほんとに度肝を抜くアートがいっぱいです。今年で4年目。


リハーサルのセッティング


午前中のリハのはずが、PAもなにもかも用意できておらず(これがアフリカタイムですな)しょうがないのでセッション。 この日偶然訪れたNini Norte という地元のミュージシャンで彼はフリーのコルトレーンやサンラなんかが大好きでやってる面白い方です。素晴らしい人柄で、すぐに仲良くなれました。アフリホーンという彼の発明した下半分がアルトサックスで上が地元の笛を解体して作ったらしいです。この日は、オーボエの解体楽器を持ってきて演奏してくれました。いずれにしても、面白い。

こんな音です。
蛇遣いみたいですね。
サウンドチェックに5時間も待たせておいたくせに、本番は定刻通りに始める勝手なガーナ人(笑)
ステージは昨日のプログラム(ピアノバー)にグラフィティー(落書きアート)とダンス、最後には歌まで
入ってきて、(突然!)フェスティバルらしい内容でした^ー^
今回こういう形でアコースティックジャズでの参加は初めてだったらしく、お客さんの反応もどうなんだろう
正直思ってました。しかし、いざ始めてみると、ジャズに触れるのも初めての人たちという前置きなんかどうでもよく、
むちゃくちゃ真剣に聴いてくれて、反応してくれました。日本でもアメリカでも、ヨーロッパでもきっとこんな熱い観客はいないだろうと。ジャズのもつ即興性とスピード感や、瞬時に反応するスポンテニアスな要素が彼らのアフリカ音楽に通じる何かと共鳴したんだろうと思います。
引き続き、次回はジル(バラフォン)とアフリカンドラムに焦点をあてて紹介します!
メダワシ(ありがとう!)
7/17~/28 クマシ
7/29~8/1 ケープコースト
8/2~29 アクラ
前半のメインはKNUST(クマシ理工大学)でのプリゼンと学内でのジャズコンサートでした。

理系の学校なので音楽学科がないため、楽器や機材を用意するのに一苦労でした。それでも、なんとか方々から調達できて
セッティングまでこぎつけました。
学内唯一のバンド練習ができる部屋(設備は30年位前のジャズ研のサークル部屋のような。。0)

クマシは割と大きな街であるにもかかわらず、木琴が普及しておらず、唯一所有していたコニモ氏にお借りしました。
コニモ氏はガーナでは知られているパームワイン音楽のゴッドファーザーとも言われる、レジェンドです。

こちらでは毎日停電があるので、プロジェクターとキーボードを使う以上どうしても免れたい状況でした。
なので、午前中に電気があるうちに始めようという判断で結局最後までセーフ。なんとか切り抜けます。
プリゼンの内容は
ABSTRACT
UNITY IN DIVERSITY: MUSIC OF THE WORLD’S PEOPLES
Hitomi Tono’ka
As a result of my teaching, research, and performances in Japan, Ghana, and the United States, I will discuss and demonstrate aspects of music making in traditional music cultures as well as cross-cultural styles. Topics include global rhythms of diverse peoples; parallels between African music and African American Jazz; aesthetics, styles, instruments, notation, and tonality in Japanese music; comparisons with Balinese Gamelan and European music; and the importance of world music in education.
My work in Ghana studying with master gyile artist Tijan Dorwana, over two decades as a professional jazz artist in the U.S. and Japan, and study of Balinese gamelan and Japanese Taiko drumming, have given me a perspective in which the diversity of expression can be seen as part of an underlying unity. This insight can inform traditional and contemporary performance, scholarship, and education.
I will use handouts, power point images, video clips, and live performance to show the music in its cultural and creative contexts.
多様性が一つになるー世界の人々による音楽
アフリカの伝統音楽とアフリカンアメリカンジャズ音楽の比較と考察(デモンストレーションあり)
日本の伝統音楽の紹介
その他の民族音楽との比較(バリガムランとヨーロピアンクラシック)
教育における民族音楽の重要性と効果
というような内容で、ビデオや実際の演奏も含めた1時間弱のものでした。
今回のプリゼンはドラマーのRoyal Hartigan氏の協力により実現しました。
これは8月下旬に行ったガーナ大学(レゴン)の音楽学部でのビデオです。内容はクマシと同様です。
[広告] VPS
そしてKNUSTのsumsum jazz ensemble との共演。彼らはRoyal氏が率いる若手のKNUST出身のグループ。特にピアノの彼は才能ある若手プレーヤー。

Saturday Concert Sumsum Jazz Ensemble, KNUST ( Kwame Nkrumah University of Science and Technology)
7.25.2015
プログラムはコルトレーンの曲に、Royalとわたしのオリジナル数曲でした。
クマシではキーボードで参加しました。ピアニストがいるので、ダブルキーボードという初の体験。
なかなかおもしろかったです。
曲間にアフリカのジル(木琴)や日本から持って行った篠笛も使いました!

8月2日Sumsum Jazz Ensemble with Kwame Write Poetry Night @ Piano Bar,Accra
アクラに移動して初日のライブはピアノバーというここ5年ほどオープンしているアクラでも珍しい
アコースティックピアノと機材、照明が全てそろった、ライブハウスです。店内も広く、バーカウンターとテーブルに食事も充実しており、おすすめの場所。この日からなんと、ガーナ国内に1台しか存在しない(!)貴重なビブラフォンを
ナショナルシンフォニー(国立オーケストラ)からレンタルしてもらいました。翌日参加するフェスティバルから予算がなんとか出たためほんと、ラッキーでした。

Kwame の他にもゲストで詩の朗読が何人かあって、それぞれのグルーブを作って即興していくプロセスもお互いに楽しめました。 Adinkraアディンクラとはガーナの昔から伝わるシンボルで多数の種類があり、それぞれ意味があり人々に親しまれています


間にレゲエの弾き語りも。
いい味でてました。ほんとに。

共演したKwame Write は若手のポエム(詩)朗読でガーナでは珍しい現代アートと音楽をコラボレーションさせて
活動するソーシャルヒューマニスト。今回初の共演で、ものすごく楽しかったです。(彼のオーガナイズで実現しました)ニューヨークのダウンタウンを彷彿とさせるバイブレーションとエネルギーが感じられます。このメンバーで翌日のChalet Wrote Festival にも参加しました。

Chalet Wrote Festival とは(チャレロテ)現地の言葉でビーチサンダルだそう。
場所もジェームスタウンというガーナ湾沿いにあるダウンタウンで、野外ステージからは灯台が見え、海との距離が目と鼻の先です。潮の臭いも感じられ、日本のビーチフェスみたいな感じですね。
土日がその周辺歩行者天国になって、フリマや屋台がならびます。ストリートではあちらこちらで、パフォーマンスが繰り広げられ、ほんとに度肝を抜くアートがいっぱいです。今年で4年目。


リハーサルのセッティング


午前中のリハのはずが、PAもなにもかも用意できておらず(これがアフリカタイムですな)しょうがないのでセッション。 この日偶然訪れたNini Norte という地元のミュージシャンで彼はフリーのコルトレーンやサンラなんかが大好きでやってる面白い方です。素晴らしい人柄で、すぐに仲良くなれました。アフリホーンという彼の発明した下半分がアルトサックスで上が地元の笛を解体して作ったらしいです。この日は、オーボエの解体楽器を持ってきて演奏してくれました。いずれにしても、面白い。

こんな音です。
蛇遣いみたいですね。
サウンドチェックに5時間も待たせておいたくせに、本番は定刻通りに始める勝手なガーナ人(笑)
ステージは昨日のプログラム(ピアノバー)にグラフィティー(落書きアート)とダンス、最後には歌まで
入ってきて、(突然!)フェスティバルらしい内容でした^ー^
今回こういう形でアコースティックジャズでの参加は初めてだったらしく、お客さんの反応もどうなんだろう
正直思ってました。しかし、いざ始めてみると、ジャズに触れるのも初めての人たちという前置きなんかどうでもよく、
むちゃくちゃ真剣に聴いてくれて、反応してくれました。日本でもアメリカでも、ヨーロッパでもきっとこんな熱い観客はいないだろうと。ジャズのもつ即興性とスピード感や、瞬時に反応するスポンテニアスな要素が彼らのアフリカ音楽に通じる何かと共鳴したんだろうと思います。
引き続き、次回はジル(バラフォン)とアフリカンドラムに焦点をあてて紹介します!
メダワシ(ありがとう!)
tono
ごっちゃんさま
ご無沙汰しております!
まだまだ修行はこれからですが、なにとぞ今後とも宜しくお願いいたします。
ありがとうございました。
殿岡
> すごい人ですね。あなたは。
> 音を魂で捉えているって感じがします。
> 日本より 海外で活躍する人なのかも。
> そういうエネルギーうらやましい
> 名古屋のライブに 又 行きます!
09
14
01:07
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ごっちゃん
すごい人ですね。あなたは。
音を魂で捉えているって感じがします。
日本より 海外で活躍する人なのかも。
そういうエネルギーうらやましい
名古屋のライブに 又 行きます!
09
13
09:50